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[1C09] 放射性物質によるコンクリート汚染の機構解明と汚染分布推定に関する研究
(16) 研究の全体計画
キーワード:福島第一原子力発電所、廃炉、除染、コンクリート、収着、浸透、炭酸化、ひび割れ、モデル化
1Fの廃炉作業における課題の一つに、解体時に大量に発生するコンクリートの処理・処分が挙げられる。全量を放射性汚染廃棄物として処分するには広大な処分場や多額の処分費用を必要とし、現実的ではない。したがって、コンクリートの汚染状態や発生量を評価し、合理的な処分計画を立案する必要がある。そこで本研究では、1Fの廃炉作業に貢献することを目指し、①理論的なアプローチ(RBSM)によるコンクリート部材の状態(ひび割れ)の評価、②ひび割れを有するコンクリートへの放射性核種の浸透挙動の実験的評価(Cs、Sr、α核種)、③放射性核種とコンクリートを構成する諸物質との相互作用、コンクリートの変質と水の移動を考慮可能な物質移行の数値モデルの構築により、実環境を想定した汚染分布状況の推定および汚染コンクリートの物量予測を試みた。本報では研究の全体計画を報告する。