2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[1C14-18] コンクリート3

2023年9月6日(水) 16:45 〜 18:00 C会場 (IB電子情報館1F IB015)

座長:坂本 浩幸(原環セ)

16:45 〜 17:00

[1C14] 放射性物質によるコンクリート汚染の機構解明と汚染分布推定に関する研究

(21) 汚染冷却水に暴露されたコンクリート中への放射性セシウムの浸透深さ予測

檜森 恵大1、山田 一夫2、*市川 恒樹1,2、洞 秀幸3、東條 安匡1 (1. 北大、2. 国環研、3. 太平洋コンサルタント)

キーワード:コンクリート、汚染冷却水、放射性セシウム、浸透深さ、拡散方程式、イオン吸着

破損原子炉の冷却水と接しているコンクリートへの137Csの浸透深さを算出すべく、コンクリートを各種Cs含有水に浸漬した際のCsの浸透分布をEPMAとオートラジオグラフィーで測定し、これをイオン間のクーロン相互作用を組み込んだNernst- Planckの拡散方程式で再現することを試みた。Csが骨材中のカチオンとイオン交換して動きを止めながら拡散浸透するという数式モデルは実験値をよく再現した。今回の測定法では浸漬後のCsの浸透分布測定は3桁程度の範囲に留まるため、許容濃度となるまでの浸透深さ予測は理論計算に依らざるを得ないが、Nernst-Planck式による予測の方がFickの単純拡散方程式の解である相補誤差関数による近似曲線よりも浸透深さが大となり、かつ共存イオン効果も考慮できた。