2023年秋の大会

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V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[1D14-19] 岩盤中の移行

2023年9月6日(水) 16:20 〜 18:00 D会場 (IB電子情報館2F 大講義室)

座長:田窪 勇作(NUMO)

16:20 〜 16:35

[1D14] ボーリング孔が核種移行に及ぼす影響に係る解析的研究

*澤口 拓磨1、高井 静霞1、打越 絵美子2、武田 聖司1 (1. 原子力機構、2. ナイス)

キーワード:ボーリング孔、閉鎖確認、中深度処分、地下水流動解析

放射性廃棄物の中深度処分では、モニタリング用のボーリング孔内が、核種の移行経路にならないように適切に埋戻されているかを確認する必要がある。本研究では、埋戻されたボーリング孔の存在が、核種移行に影響を与える程度を把握するため、環境条件、ボーリング孔に係る条件(埋戻材等)を変動させた地下水流動解析を実施した。その結果、孔が高透水性の材料(砂等)で埋戻された場合、粘土層下部にある被圧帯水層内では、孔周辺数十mを流れる地下水が孔に引き込まれるのに対し、粘土層がなく被圧されていない帯水層内では孔近傍(半径50cm程度)の地下水しか引き込まれなかった。これら結果から、粘土層が存在する地質構造では、孔への地下水の引き込まれを抑えるための対策(低透水性の材料で粘土層部を埋戻す等)が必要であるが、被圧されていない帯水層では孔への地下水の引き込みが僅かなため、埋戻しに係る要件が緩和できる可能性が示された。