2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[1D14-19] 岩盤中の移行

2023年9月6日(水) 16:20 〜 18:00 D会場 (IB電子情報館2F 大講義室)

座長:田窪 勇作(NUMO)

16:35 〜 16:50

[1D15] 花崗閃緑岩の割れ目中のトレーサー移行挙動の評価

(1)室内トレーサー移行試験

*深津 勇太1、赤木 洋介2、佐藤 久夫2,3、村山 翔太1、石寺 孝充1、舘 幸男1 (1. JAEA、2. 三菱マテリアル、3. 日本原燃)

キーワード:地層処分、核種移行、花崗閃緑岩、不均質性、拡散・収着

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、結晶質岩中の割れ目は、放射性核種の主な移行経路として想定されている。これまでに原子力機構では、スイスのグリムゼル原位置試験場から採取した天然の割れ目を有する花崗閃緑岩を対象に、トレーサー移行試験及びX線CTやEPMA測定を実施し、割れ目の不均質性による移行挙動への影響を評価してきた。これらの結果から、割れ目中のトレーサー移行挙動の解釈において、割れ目開口幅や割れ目表面近傍の変質層中の拡散及び収着が重要であることが示された。しかしながら、これまでに対象とした試料では数cm程度の移行挙動の評価にとどまり、流路のチャネリングなどのより大きなスケールで想定される不均質性の影響評価が課題であった。本研究では、数十cm程度の移行距離を想定した大型のグリムゼル花崗閃緑岩の割れ目を対象に、トレーサー移行試験及びX線CT測定を実施し、割れ目の不均質性とトレーサー移行挙動の関係を評価した。