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[1F05] 堆積物デブリ調査装置の開発
(2)1号機格納容器内部の堆積物デブリ検知結果
キーワード:福島第一原子力発電所、1号機、格納容器、調査、堆積物、燃料デブリ、ロボット、遠隔、中性子、γ線
福島第一原子力発電所1号機の格納容器内詳細調査は、6種類のべ7台の遠隔遊泳装置(ROV)にて2022年2月から2023年3月にかけて実施された。その中で放射線計測は、各ROV搭載の光ファイバ型線量計による線量率測定、及びROV-D搭載の堆積物デブリ検知装置による測定を実施した。ROV-Dにおいては、8ヵ所で堆積物デブリ検知装置を底部に吊降してCdTe半導体検出器にてガンマ線、B-10比例計数管で熱中性子をそれぞれ計測した。全測定点において中性子を検出すると共に、直下に指向性のあるCdTe半導体検出器によって燃料デブリに帯同すると考えられているEu-154起因の1MeV(0.996MeV+1.005MeV)、1.27MeV、1.59MeVのガンマ線を検出した。本結果は測定点近傍に燃料デブリ由来物質の存在を示唆するものであり、燃料デブリ由来物質が格納容器内に広く分布していると推定される。