2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-1 加速器(医療用を含む)・放射光・レーザー

[1I01-03] 固定磁場強収束(FFA)加速器

2023年9月6日(水) 10:00 〜 10:50 I会場 (ES総合館2F ES024)

座長:増田 開(QST)

10:15 〜 10:30

[1I02] 新加速方式:ハーモニートロン実現を目指す垂直FFA加速器の原理実証(3)

(2)垂直FFA原理実証機における閉軌道歪みの解析に関する研究

*堂本 剛秀1、有馬 秀彦1、米村 祐次郎1、足立 恭介1、髙松 恒輝1、石橋 一心1、宇山 真一朗1、池田 伸夫1、森 義治2 (1. 九大、2. 京大)

キーワード:固定磁場強集束加速器、ハーモニートロン、閉軌道歪み

大強度ハドロンならびに短寿命ミューオンを効率良く加速する新しい加速方式であるハーモニートロン(Harmonytron)が提案されている。現在、ハーモニートロン実現に向けた垂直FFA加速器原理実証モデルの設計・開発を行っている。垂直FFA加速器には非線形磁場成分やねじれ磁場であるスキュー磁場成分が原理的に含まれ、粒子の水平・垂直方向の運動が結合する複雑さがある。本研究では座標変換によって運動の結合を解消することにより従来の加速器での軌道解析法を垂直FFA加速器に適用可能とした。具体的にはリングの構成要素を微小区間に分割してリング全周の各点においてリング1周分の転送行列を求め、得られた転送行列をそれぞれの位置でシンプレクティック変換によって対角化し、運動が独立になる成分へ分解することで運動の結合を解消した。本発表では、二極磁場の誤差による閉軌道の歪みに着目し、開発中の原理検証機を対象として得られた解析結果を報告する。