2023年秋の大会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-2 ビーム利用・ビーム計測・ターゲット

[1I08-12] 中性子ビーム

2023年9月6日(水) 14:45 〜 16:10 I会場 (ES総合館2F ES024)

座長:原 かおる(北大)

15:45 〜 16:00

[1I12] 中性子透過率スペクトルの非弾性散乱成分を用いた温度トモグラフィの再構成法に関する研究

*田中 駿介1、佐藤 博隆1、加美山 隆1 (1. 北大)

キーワード:パルス中性子透過分光法、中性子全断面積、非弾性散乱解析、温度、トモグラフィ

中性子による温度測定は、非破壊・非接触での物体内部の温度情報取得に有用と期待される。先行研究では、パルス中性子透過分光法を基に、中性子全断面積の非弾性散乱解析を用いた温度解析法が提案された。しかし、物体内部の温度分布可視化のためには、CTによる温度の断層分布再構成が必要である。パルス中性子透過分光法における物質情報の断層分布再構成法は主に2つ提案されている。1つ目は中性子透過率スペクトルから得た波長依存吸光度を投影データとしてCTを波長毎に行い、再構成した断層内各位置の波長依存全断面積を解析し、各位置の物質情報を得る方法である。2つ目は中性子透過率スペクトルから中性子透過経路に関する平均波長依存全断面積を導出、その解析で得た中性子透過経路に関する平均物質情報を投影データ化し、物質情報を再構成する方法である。本研究ではこれらの方法の温度トモグラフィへの適用性確認や正確度・精度の評価を行った。