2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 502-1 原子炉材料,環境劣化,照射効果,評価・分析技術

[2A07-09] ホウ化物

2023年9月7日(木) 11:10 〜 12:00 A会場 (IB電子情報館1F IB013)

座長:渡邉 英雄(九大)

11:40 〜 11:55

[2A09] 原子力応用を目指した高融点ホウ化物の創製と評価

(3) 高融点ホウ化物の低温焼結実現に向けたボールミル処理Ti助剤の影響評価

*陣場 優貴1、奥野 泰希2、近藤 創介1、余 浩1、荻野 靖之1、笠田 竜太1 (1. 東北大学、2. 理化学研究所)

キーワード:超高温セラミックス、放電プラズマ焼結、メカニカルアロイング、ホウ化物

高融点ホウ化物は優れた強度特性や高温環境での安定性、中性子遮蔽性能を有することから原子力応用が期待されるが、バルク作製条件の厳しさから大型部材への適用が困難である。本研究では、ボールミル処理したTi粉末を助剤とすることでTiB2の焼結温度を低下することを目的とし、1300℃の低温焼結で助剤添加による密度および室温曲げ強度に及ぼす影響を評価した。結果、ボールミル処理助剤は未処理のTi助剤よりTiB2の密度を約10%向上し、室温曲げ強度は約2.5倍に向上した。特筆すべきは、1300℃の低温焼結にもかかわらず、一般的な1650℃前後で焼結したTi添加TiB2と同等の密度と強度に達した点である。発表では、助剤の分析結果に基づいて低温焼結メカニズムについても議論する。