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[2A20] 原子炉圧力容器鋼の母材及び溶接継手の高温材料特性式の整備
キーワード:高温、クリープ、引張、RPV
福島第一原子力発電所事故においては、原子炉圧力容器(RPV)が破損した可能性があるため、熱流動-構造連成解析による評価によりRPVの破損状況の推定を進めている。事故時にはRPVの温度は高温(600℃以上)状態にさらされているため、RPV材の高温域の材料特性式が必要となる。特に、原子炉圧力容器には種々溶接部があるが、既往知見では、高温(600℃以上)のデータはなく、溶接部を含んだ解析評価が実施できない状況であった。本研究では、RPV材を用いた溶接継手を製作し、高温(600℃以上)の材料データを取得し、母材と継手の強度比較、高温域まで対応可能な材料特性式を整備した。試験の結果、母材と継手に強度差がないことを確認し、材料特性式として弾塑性応力-ひずみ関係式/クリープひずみ式/クリープ破断式を整備した。