2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[2D16-19] 材料

2023年9月7日(木) 16:05 〜 17:10 D会場 (IB電子情報館2F 大講義室)

座長:中林 亮(電中研)

16:20 〜 16:35

[2D17] 沿岸部の地層処分に於けるセメント系材料の力学的特性に関する研究

沿岸部で想定される地下水成分との相互作用によるセメント系材料の力学的特性変化の整理

*柴田 真仁1、井田 雅也1、長谷川 晋也1、坂本 浩幸2、丸山 紀之2、林 大介2、大和田 仁2 (1. 株式会社 太平洋コンサルタント、2. 公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センター)

キーワード:TRU廃棄物、コンクリート支保工、地下水、セメントペースト、コンクリート、機械的強度

放射性廃棄物の地層処分においては、多重バリアシステムの成立性や安全性に係る信頼性を向上させることが重要である。沿岸部における地層処分では、淡水系と海水系の地下水の混合などの多様な地下水の組成が想定される。本研究は、処分施設の坑道におけるコンクリート支保工の空洞安定性評価に係る情報として、地下水の化学組成とセメント系材料の化学変質による力学的特性の関係を体系的な整理を目的とする。沿岸部近傍の地下水、約70地点の化学成分を体系化して分類することで、これらを代表する模擬地下水を選定し、各種セメント系材料の浸漬試験を実施した。その結果、セメント成分のCaの溶脱や地下水成分のSの浸透により力学的特性は低下する。一方で、接液面に生成した炭酸塩鉱物やMg水和物により、化学成分の移行が抑制される現象を確認した。これらの結果より地下水組成とセメント系材料の強度特性との関連について体系的な整理を試みた。