2023年秋の大会

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一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[2D16-19] 材料

2023年9月7日(木) 16:05 〜 17:10 D会場 (IB電子情報館2F 大講義室)

座長:中林 亮(電中研)

16:50 〜 17:05

[2D19] 二次間隙を有する固相への過飽和ケイ酸の析出挙動に関する考察

*小渕 瑛周1、千田 太詩1、関 亜美1、新堀 雄一1 (1. 東北大学)

キーワード:過飽和ケイ酸、析出挙動、内部間隙

放射性廃棄物処分場周辺では、セメント系材料に起因する高pH条件においてでケイ酸が溶出する一方で、pHの低下に従い析出する。これまで著者らはアモルファスシリカへのケイ酸の析出速度を評価し、ケイ酸析出に伴う地下水流路の狭隘化が核種移行を抑制する可能性を示してきた。しかし、二次間隙として膨大な表面積を有するアモルファスシリカにおいて、ケイ酸析出に内部間隙がどの程度寄与するか未だ不明である。本研究では、アモルファスシリカ粉末の粒径をパラメータとしたケイ酸析出実験により、内部間隙における析出範囲を整理し、それらに基づき真の析出速度定数を試算した。その結果、ケイ酸析出に寄与する内部間隙はアモルファスシリカ粒子表面から内部方向へのある程度の範囲に留まることが示唆された。このことより、ケイ酸析出に内部間隙が全て使われると想定して見積もった析出速度定数(単位体積当たりの析出速度)が過小であった可能性がある。