[2F01-05] 燃料デブリ4

[2F01] 世界初の同位体分析装置による少量燃料デブリの性状把握分析手法の確立

(1) 同位体マイクロイメージング装置の廃炉への応用：総論

*坂本 哲夫¹、森田 真人¹、富田 英生²、溝上 暢人³、平井 睦³、岩田 圭弘⁴、宮部 昌文⁴、吉田 健⁴、関尾 佳弘⁴、前田 宏治⁴ (1. 工学院大学、2. 名古屋大学、3. 東京電力HD、4. 日本原子力研究開発機構)

キーワード：同位体マイクロイメージング、共鳴イオン化、質量分析、廃炉、微粒子

少量燃料デブリの取り出し把握に必要な直接的なデータを世界で始めて取得して評価・検討を行っていくことを目的とする。SEM-EDS等やTEM-EDSでは同位体識別やPu、Bの分析ができない。一方、ICP-MS等のバルク分析では微小視野での情報が欠落する。つまり、既存の方法では、燃焼率指標情報（¹⁴⁸NdとUの組成比）、中性子毒物Gdや中性子吸収物質Bの存在比などの局所分析データを含めて燃料デブリ性状を把握するための分析手段がないことが大きな課題である。原子力機構大洗研究所に導入した同位体マイクロイメージング装置（工学院大学開発）は放射性の微小試料に断面加工を行いながら同位体組成などの局所的な定量データが多量に得られ、燃料デブリの性状を正しくかつ迅速に把握できる。本研究は英知事業の一環で行われており、本発表ではプロジェクトの概要について紹介する。