2023年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2G05-08] シビアアクシデント

2023年9月7日(木) 10:50 〜 12:00 G会場 (ES総合館2F ES021)

座長:淀 忠勝(MHI)

11:20 〜 11:35

[2G07] 空冷時における燃料デブリ熱挙動推定技術の開発

(5) 原子炉格納容器内熱挙動の予備解析

*上澤 伸一郎1、小野 綾子1、山下 晋1、吉田 啓之1 (1. JAEA)

キーワード:ポーラスモデル、自然対流、空冷、燃料デブリ、東京電力福島第一原子力発電所

東京電力福島第一原子力発電所のPCV内の燃料デブリの熱挙動を推定するため、多相多成分詳細熱流動解析コードJUPITERを用いた空冷時における燃料デブリ熱挙動の解析手法の開発を進めている。PCV内での燃料デブリについて、位置、発熱量、形状等について公開情報に基づいた仮定を行い、PCV内に生じる伝熱流動を数値シミュレーションにより明らかにする。前報までは、ポーラスモデルを追加したJUPITERの妥当性確認について報告した。本報では、実機体系への適用可能性を確認するために実施した、東京電力福島第一原子力発電所2号機PCV内の熱挙動予備解析結果について報告する。解析結果から、RPV下部とペデスタル内で発熱する燃料デブリから上昇流が生じることを確認した。また、その発熱する燃料デブリによって空気が加熱され、RPV内やペデスタル内での大規模な自然対流が発生することを確認した。このように、本解析手法により空冷時のPCV内の熱挙動を評価できる見込みを得た。