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[2H20] 放射線教育を行う上での一大転換点における原子力学会の役割について
キーワード:放射線教育、中学校学習指導要領、クルックス管、オープンスクール活動
2021年から中学校の新しい学習指導要領が全面実施され、中学2年生の電流とその利用の単元で「真空放電と関連付けながら放射線の性質と利用にも触れること」と言う新しい内容が追加されており、全ての生徒が放射線について学習する極めて大きな転換点を迎えている。その一方で真空放電の観察を行うクルックス管からは15cmの距離でHp(0.07)が 200mSv/hにも達するX線が放出される場合がある事が明らかになっている。保健物理学会などの協力により安全に実験を行うための注意点がまとめられ、様々な媒体で周知を行い、 講演者が専門部会長を務める「みんなのくらしと放射線展」でも現場の先生方との意見交換会を行っている。しかし本学会では教育委員会に於いても本件について具体的な放射線利用の例や実験の際の安全管理について提言を行った動きは見られず、OS活動でも学校の先生方をサポートする動きは見られない。「全ての生徒が放射線について学習する極めて大きな転換点」において本学会はこのままで良いのかを問いたい。