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[2K11] Running応答スペクトルの作成手法の提案とその有効性検証
(2) 解析および試験データを用いたRunning応答スペクトルの異常検出精度の検証
キーワード:地震動、応答スペクトル
その1ではRunning応答スペクトル手法を提案した.本手法は従来の応答スペクトルと同様に振動数−応答加速度情報を持ちながら,その経時変化を表現可能である.すなわち,本手法は設計等に使用されているスペクトル特性を損なわずに時間情報を追加することでその適用性を向上させている.その2では,Running応答スペクトルの応用例のひとつとして構造健全性評価への適用性を検証した.地震応答解析と試験による検証を行った.解析による検証では弾塑性解析モデルと模擬地震動にばらつきを考慮した地震応答解析を行い,モデルの塑性率によって構造物の損傷を定義した.試験による検証では簡易な吊り構造を対象とした加振試験を実施し,試験体の剛性低下によって損傷を定義した.検証の結果,90%以上の正答率を確認した.これらの結果から,Running応答スペクトルを使用することで塑性率のみならず剛性低下から損傷を検出可能であることが示された.