2023年秋の大会

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VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2L13-17] 核融合炉構造材料2

2023年9月7日(木) 16:05 〜 17:25 L会場 (ES総合館3F ES033)

座長:檜木 達也(京大)

16:35 〜 16:50

[2L15] ITER-grade Wにおける疲労予き裂導入と破壊靭性の試験片方位依存性

*藤本 陽1、徳永 和俊1、松尾 悟2、栗下 裕明3、外山 健2、長谷川 真1、中村 一男1 (1. 九州大学、2. 東北大学、3. 高エネルギー加速器研究機構)

キーワード:タングステン、圧延材、疲労予き裂、破壊靭性、粒界配向

タングステン(W)は、延性に乏しいため破壊靭性試験片に必要な疲労予き裂の導入は困難とされている。本研究グループでは、この問題を克服するため一軸圧縮疲労と3点曲げ疲労を併用し、疲労予き裂導入を実現するとともに、疲労予き裂を含むITER-grade W(熱間圧延後に応力除去処理)のL-TおよびT-L方位(ASTM表記)の試験片について室温での破壊靭性を評価してきた。本研究では、同様の手法を用いてITER-grade Wのき裂進展方向が板厚方向に平行なL-SおよびT-S方位の試験片について疲労予き裂の導入および平面ひずみ破壊靭性試験を行った。その結果、L-SおよびT-S方位では疲労予き裂導入の際、き裂は湾曲や分岐しやすく、また、破壊靭性試験後の破面は凹凸が激しく、L-TやT-L方位と比較して、き裂は平坦に進みにくいこと、一方、破壊靭性値の試験片方位依存性は比較的小さいことがわかった。これらの結果は、ITER-grade Wのき裂進展挙動に及ぼす粒界配向の影響を示しているものと考えられる。

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