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[2O17] 過酷事故時の原子炉格納容器・原子炉建屋の熱流動解析コードBAROCの開発
(1) ブローアウトパネル作動時の原子炉建屋内水素濃度分布解析
キーワード:BAROC、3次元圧縮性流体解析、過酷事故、水素濃度分布、多成分ガス、水蒸気凝縮、原子炉建屋、ブローアウトパネル
昨年の春の年会ではアドバンスソフト(株)が開発したBAROCコードを用いて福島第一原子力発電所1号機相当の原子炉建屋内の水素濃度分布解析を行い、先行研究と概ね一致する結果が得られたことを報告した。同発電所2号機では1号機の水素爆発によりブローアウトパネルが開いた状態であったため、水素爆発が発生しなかったと考えられている。そこで、ブローアウトパネル作動時の影響を検討するために、BAROCコードを用いて同発電所2号機相当の原子炉建屋内水素濃度分布解析を行った。水素は5階シールドプラグより4.4時間かけて原子炉建屋内に流出するものとし、流出停止から1.6時間後の水素濃度分布を検討した。解析によりブローアウトパネルから水素を含む気体が放出され、6時間後の各階フロアの水素濃度は2%以下となる結果が得られた。これによりブローアウトパネルによって水素爆発に至らなかったことが推察できた。