[3E06-09] 核種分離2

[3E07] 金属有機ナノ空間材料を用いた白金族元素の回収

(II)プルシアンブルーの荷電状態制御による収着特性

*中谷 真人¹、奥村 光希¹、北河 康隆²、尾上 順¹ (1. 名大、2. 阪大)

キーワード：プルシアンブルー、白金族元素、電気化学、酸化還元、収着性能

高レベル放射性廃液に含まれている白金族元素（PGMs）やモリブデン（Mo）がガラス固化プロセスで問題（通電によるジュール加熱の不調やガラス流下性低下・不調・閉塞などの事象）となっている。これまで金属配位高分子の１つであるプルシアンブルー（PB）やその類似体（PBA）が既往の収着材（活性炭やゼオライトなどの粘土層）に比べてPGMs・Moに対して高い収着性能を有することを見出したが, 収着平衡に１ヶ月程度と長時間を要する課題も明らかになった。前回の報告ではPGMsの一つであるロジウム（Rh）イオンに対して、律速要因である金属イオンの拡散を電気化学的に加速するとRh収着性能が一桁以上向上することを報告した。本報告では, パラジウム（Pd）イオン、Rhイオンおよびルテニウム（Ru）イオンが共存した混合溶液中でPB薄膜の酸化還元状態を制御すると, 極めて高い選択性にてPdイオンが収着されることを見出したので報告する。