2023年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[3J09-12] 福島2

2023年9月8日(金) 14:45 〜 15:55 J会場 (ES総合館2F ES025)

座長:木名瀬 栄(JAEA/茨大)

15:00 〜 15:15

[3J10] 福島における放射性物質分布調査

(10) 口太川流域における源流から下流への溶存Cs-137の動的変化

*恩田 裕一1、川野 泰地1、高橋 純子1、加藤 弘亮1 (1. 放射線・アイソトープ地球システム研究センター)

キーワード:セシウム、溶存態セシウム、除染、懸濁態、有機物

2011年の福島第一原子力発電所の事故により、大量の放射性セシウム137が環境中に放出された。その多くは森林地帯に沈着し、その後、河川系を通じて環境中に移行した。源流域から下流域への137Csの動態を明らかにする必要がある。これまでの研究では、137Csの溶存態と懸濁態に着目してきたが、その発生源を比較したことはない。溶存態137Csの季節変動は水温と有機物の分解に影響されるが、有機物が多い源流域の小流域での研究は不足している。除染により浮遊性137Cs濃度が低下するため、溶存型と浮遊型を区別する方法が提供される。本研究は、溶存態、浮遊態、粗大有機物の137Cs濃度と季節変動要因の相互関係を調べることを目的としている。その結果、小流域の有機物から溶出した溶存型137Csと下流域の浮遊土砂の寄与が大きいことがわかった。