[1A01-06] 液体金属・機能性材料

[1A04] APMT円管の内壁に形成されたα-Al₂O₃被膜によるMHD圧力損失低減の検討

*武藤 龍平¹、西尾 龍乃介¹、田中 照也²、近藤 正聡¹ (1. 東工大、2. 核融合研)

キーワード：核融合炉、液体金属ブランケット、MHD圧力損失、FeCrAl合金、α-Al2O3被膜

液体鉛リチウム(LiPb)を用いる液体金属ブランケットはエネルギーの回収、トリチウム燃料の増殖、中性子遮蔽という役割を同時に担う。ブランケット内の液体金属はマニフォールドを通じて出入りする。核融合炉内の液体金属が通過する流路では強磁場下での大きなMHD圧力損失が解決すべき重大な課題となっている。一方で、既往研究によって核融合炉内液体金属機器の構造材料の候補とされるFeCrAl合金が1373 K程度の大気下で形成するα-Al2O3被膜によってMHD圧力損失を十分に低減できることが分かってきた。本研究では、FeCrAl合金であるAPMT(Fe-21Cr-5Al-3Mo)円管の内壁に形成されるα-Al2O3被膜によってマニフォールドでのMHD圧力損失の抑制効果について検証した。モデル計算を行い、流路内壁に形成された1.4 μmのα-Al2O3被膜がMHD圧力損失を十分に低減させることを確認した。