2023年春の年会

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一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1A07-11] ダイバータ材/超伝導材

2023年3月13日(月) 14:45 〜 16:10 A会場 (11号館1F 1101)

座長:小西 哲之(京都フュージョニアリング)

14:45 〜 15:00

[1A07] STEM-EELSによるタングステン中の重水素, ヘリウム挙動の高精度評価

*佐野 航平1、澤江 伴弥1、治田 充貴2、倉田 博基2、宮本 光貴1 (1. 島根大、2. 京都大)

キーワード:核融合炉、ガス保持特性、ヘリウムバブル、重水素、タングステン

核融合炉ダイバータ材料として利用が予定されているタングステン(W)中における水素同位体,およびヘリウムの挙動の理解は,炉の安全性や燃料密度制御にとって重要な課題である. これまで, 欠陥形成に寄与の大きいヘリウム(He)を予照射したWにおいて重水素(D)保持量は大幅に増加するなど, HeがD保持挙動に多大なる影響をもたらすことが報告されている.しかし, そのメカニズムについて様々な考察が行われてきたが, 決定的な知見は依然として得られていない. そこで本実験では,He予照射後, D照射した薄膜試料を作成し, 京都大学のモノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡(STEM-EELS)を用いてW中のD, Heの存在状態および捕捉位置を定量的に評価した.その結果,W中の大部分のDがHeバブル内に捕捉されていることが示唆された.発表では, He予照射量依存性や試料温度依存性についても議論していく予定である.