2023年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[1G01-07] 事故炉の廃止措置

2023年3月13日(月) 10:00 〜 11:55 G会場 (13号館1F 1311)

座長:井口 幸弘(福井大)

11:00 〜 11:15

[1G05] 溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討

(11)セメント系材料における電気泳動試験を用いたストロンチウムイオンの拡散性評価

*三浦 知暉1、橋本 勝文1、杉山 隆文1、Yingyao Tan1 (1. 北大)

キーワード:電気泳動試験、ストロンチウム、拡散係数、セメント系材料

福島第一原子力発電所の廃炉時においては、建屋等から汚染廃コンクリートが大量に発生する。このとき、コンクリート中の核種イオンの移行を評価するために拡散係数を評価することが大変重要である。一般には、濃度勾配による拡散の影響を長期間の浸漬試験により評価する場合が多い。本研究では、薄片モルタル試料に対し電気的にイオン移動を加速させる電気泳動試験を提案し、同試験方法を適用することでSrイオンの実効拡散係数を算出した。その結果、提案した電気泳動試験によって実効拡散係数を短時間で算出できた。このとき、モルタルの水セメント比が高いほど実効拡散係数が大きくなった。また、電気泳動試験における印加電圧と実効拡散係数の関係を明らかとし、実効拡散係数と浸漬試験より得られた見掛けの拡散係数を比較した。さらに、Srイオンのセメント系材料中における拡散性評価に関して、本研究で提案する電気泳動試験による評価の妥当性を確認した。