2023年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[1I04-07] ガラス固化2

2023年3月13日(月) 10:50 〜 11:55 I会場 (13号館1F 1313)

座長:矢野 哲司(東工大)

10:50 〜 11:05

[1I04] V2O5を含む模擬放射性ガラスのMoO3溶解度と耐水性

*永田 峰奈子1、大平 俊明1、菅原 透1 (1. 秋田大学大学院理工学研究科)

キーワード:高レベル放射性廃棄物、ガラス固化体、モリブデン溶解度

高レベル放射性廃棄物の処分のためにガラス固化体を作る際,ガラス固化体内でのモリブデン相の分相が化学的耐久性を損ない問題となっている.また,廃棄物ガラスは水に触れると溶解し,ガラスの耐水性は組成により異なる.ガラス固化体を安全に地層処分するためには,分相を抑制する高いMoO3溶解度と耐水性を両立するガラスが必要である.本研究では, V2O5の添加がガラス固化体のMoO3溶解度と耐水性に与える影響を検討する.現行組成ガラスと現行組成にV2O5を添加した組成のガラスについて1200℃の相平衡実験を行なった結果,V2O5を添加した場合にMoO3溶解度が約2.3wt%増加することが分かった.V2O5の添加によりケイ酸塩メルトの粘性率が低下し,MoO3溶解度が増加したと考えられる.MoO3溶解度の増加が見られたガラスについて,耐水性試験を行い,現行ガラスと比較した結果を発表予定である.