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[2A03] 高温ガス炉を用いた核融合炉用T製造法の検討
(2) 酸化物共存下におけるNi被覆水素吸蔵金属の水素吸収特性
キーワード:トリチウム、水素吸蔵金属、ニッケル被覆
酸化物とチタン(Ti)やジルコニウム(Zr)のような水素吸蔵合金が混在した状態で、閉じた系で高温加熱されると、酸化物が還元され、系内の平衡酸素分圧の上昇により合金表面が酸化される可能性がある。これを防ぐために、本研究では、水素吸蔵合金としてのTi粉末(平均粒径40ミクロン)に対して、湿式無電解メッキにより0.3〜1ミクロン厚さのニッケル(Ni)被覆層を合金表面に形成することにより、400℃〜600℃においてリチウム酸化物(LiAlO2)共存下においてNi被覆Ti粉末に水素を吸蔵可能であることを実証してきた。また、600℃以上の高温でNi被覆Ti粒子が加熱されると、NiとTiとの相互拡散が起こり、徐々にNi被覆層の効果が失われる可能性があることを明らかにした。今回は、数値計算によってNi被覆層の効果を維持するために必要な利用条件(温度および期間)を考察するとともに、酸化物共存化におけるNiTi合金の水素吸蔵特性について報告する。