[2I06-09] 廃棄物管理2

[2I08] A型ゼオライトによるH-Naイオン交換反応の経時変化に及ぼすケイ素の影響

*西田 陽貴¹、橋本 康生¹、大橋 利正¹、杉山 貴彦¹ (1. 名大)

キーワード：A型ゼオライト、イオン交換、ケイ素、経時変化

福島第一原子力発電所の汚染水処理の安全性と効率を向上させるため，吸着塔内で生じるイオン交換反応について深く理解する必要がある。これまでにA型ゼオライトを用いてH-Naイオン交換実験を行ったところ，単純なイオン交換反応のみを考慮したモデルでは，実験で得られた液相中の成分濃度の経時変化を表しきれないことが分かった．本研究で液相組成を分析した結果，A型ゼオライトの成分であるナトリウムの他，ケイ素が溶け出ていることが確認された．そこで，ケイ酸の電離により生成したプロトンを考慮したモデルを考えた．実測されたケイ素濃度の経時変化に基づいてモデルにより液相Na濃度を計算したところ，計算値は実測値が長時間にわたって単調増加してゆく様子を良く再現できた．