2023年春の年会

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VI. 核融合工学 » 601-4 核融合機器工学(第1壁,ダイバータ,マグネット等)

[3A01-04] 核融合機器工学

2023年3月15日(水) 09:30 〜 10:40 A会場 (11号館1F 1101)

座長:岡本 敦(名大)

09:30 〜 09:45

[3A01] LHDにおける低Z粒子を用いた壁リサイクリング制御の進展

*芦川 直子1,2、Zhen SUN3、大石 鉄太郎1,2、川手 朋子1,2、吉沼 幹朗1、Robert Lunsford3、鈴木 康浩4 (1. 核融合研、2. 総研大、3. PPPL、4. 広島大)

キーワード:核融合炉、壁リサイクリング制御、水素同位体挙動、リチウム、径方向輸送制御

核融合プラズマ運転で安定な密度維持をするため、壁リサイクリングを能動的に制御可能な手法として不純物粒子ドロッパー(IPD)装置による粒子供給実験を行っている。LHDではこれまでボロン粒子を使用していたが、新たにリチウム粒子を用いた。EAST装置(中国)の結果では、壁リサイクリング制御に対してボロンよりもリチウムが有効であるとされ、特に100秒を超える高性能プラズマ放電維持に活用されている。しかし、そのメカニズムは十分に理解されていない。今回、特にプラズマへリチウムを入れた際のプラズマパラメータの変化に着目し、ボロン使用時との違いについて比較実験を行った。 荷電交換分光法によるリチウムおよびボロンの径方向分布計測では、リチウムは早期にプラズマ中心部まで信号強度が増加するが停止と共に即座に減少する。これに対しボロンでは粒子提供が停止した以降もプラズマ中心部での信号強度が維持、つまり蓄積が生じることが分かった。