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[3D02] 169Ybの角度相関の測定と磁場応答の研究
キーワード:角度相関、カスケード核種、169Yb、核医学
医療における核医学イメージングは、生体内部から外部へ向けて放出される放射線を検出し、その分布を可視化することで、非侵襲的に体内の情報を得る重要な手法である。 新たな核医学イメージング手法として角度相関の計測を活用した磁場とR Iを融合させるイメージング技術の開発を行っている。 本研究では、本来S P E C Tなど臨床的に利用される111Inの代わりに、比較的に長い中間状態を持つ169Ybを多光子核種として利用した。 カスケード核種の崩壊状態における中間状態では、磁場や電場などの外場による影響を受けるとガンマ線同士の放出角度に変化が発生する特性を利用して、静磁場の印加により、原子核が生じるラーモア歳差運動をガンマ線角度相関の振動により見出す。また、そのガンマ線の角度相関の観測情報から算出する周波数および予め把握されている磁場の強度情報を照合し、R Iの分布情報が獲得できる。本実験では、Ybの持つコインシデンスイベントの角度相関を測定し、磁場を印加した際の時間的応答の変化を定量化した。