2023年春の年会

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一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[3G01-03] 地質環境

2023年3月15日(水) 09:45 〜 10:35 G会場 (13号館1F 1311)

座長:有馬 立身(九大)

09:45 〜 10:00

[3G01] 処分場周辺の乾燥過程に起因した溶質析出に伴う間隙率および透水性変化

*本郷 幹太1、関 亜美1、千田 太詩1、新堀 雄一1 (1. 東北大学大学院)

キーワード:地層処分、乾燥過程、間隙率、透水性、X線CT、多孔質

地層処分では、建設・操業から閉鎖までの約50年間に亘り坑道等で常時換気が行われる。そのような通気条件においては、坑道周囲の間隙は液相のみならず気相が混在する不飽和帯領域が形成され、処分場周辺から坑道内部の方向へ乾燥が進むと予想される。その際、毛管力によって溶質および溶媒が飽和層から坑道領域の方向に移行しつつ、溶媒の乾燥に従って溶質が析出する。このような溶質の集積が処分場近傍の間隙率および地下水の透水性を低下させ、地下水に溶存する放射性核種の移行を抑制すると考えられる。本研究では、高濃度のケイ酸溶液やCsCl溶液で満たしたケイ砂充填カラムを用いて乾燥過程における溶質集積と間隙変化をX線CTにより観察した。さらに、これらのカラムを用いた通液実験により透水性変化を調べた。その結果、乾燥過程に伴う顕著な間隙率低下に加えて、透水性の低下が確認された。