[3G04-08] 核種移行・収着

[3G05] 高塩分冠水環境におけるカルシウムシリケート水和物とユウロピウムとの相互作用に対するマグネシウムの影響

*太原 亮¹、関 亜美¹、千田 太詩¹、新堀 雄一¹ (1. 東北大)

キーワード：地層処分、カルシウムシリケート水和物、蛍光分光、マグネシウム、ユウロピウム

地層処分場に使用される大量のセメント系材料からの成分溶出に伴い、周辺の地下水流路で二次的に生成するカルシウムシリケート水和物(C-S-H)には、核種収着効果が期待される。この際、C-S-Hが種々の金属イオンを取り込んで変質することに着目し、本研究では特に海水系地下水条件においてMgを含有するC-S-HとEuの相互作用の解明に取り組んでいる。前報では、高Ca/Siモル比のC-S-Hに対するEuの収着がMg含有率の増加に従い減少する可能性が示唆された。本報では、養生期間およびEu濃度をパラメータとして、Mg含有C-S-HへのEuの収着挙動を検討した。実験は前報と同条件のCa/Siモル比、Mg/Siモル比、NaCl濃度にてMg含有C-S-Hを調製し、これと同時にEuを1 mMまたは10 mMとなるよう添加した。養生期間は7日、28日、56日とした。蛍光分光分析より、養生期間の経過に伴い、前報で報告したEuの収着に及ぼすMgの影響が低減される可能性が示唆された。