2023年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-1 炉物理,核データの利用,臨界安全

[3K10-13] 臨界実験装置

2023年3月15日(水) 14:45 〜 15:50 K会場 (13号館2F 1322)

座長:木村 礼(東芝ESS)

15:15 〜 15:30

[3K12] 燃料デブリの臨界特性を明らかにする定常臨界実験装置STACY更新炉の整備

(10)デブリ構造材模擬体を用いた炉心の臨界解析及び炉心構成範囲の検討

*吉川 智輝1、荒木 祥平1、新垣 優1、井澤 一彦1、郡司 智1、須山 賢也1 (1. 国立研究機関法人日本原子力研究開発機構)

キーワード:福島第一原子力発電所、STACY更新炉、臨界実験、燃料デブリ、構造材、ボロン濃度

定常臨界実験装置STACYにおいて、燃料デブリの臨界特性を明らかにするため、福島第一原子力発電所の炉心の構造材を模擬したコンクリート及び鉄の装荷物をデブリ構造材模擬体として炉心に装荷する実験を計画している。実験に先立ち、デブリ構造材模擬体を用いた炉心について、核特性解析を実施した。 解析ではデブリ構造材模擬体の種類、装荷パターンについて複数の典型的な炉心を選定し、炉心構成要件を満たすよう、各炉心での臨界となる燃料棒本数、津波水没時に未臨界を担保できる炉心及び減速材の臨界ボロン濃度を評価した。また、反応度係数等の核特性パラメータを明らかにした。 解析の結果、選定した炉心について、許可書に示された核特性パラメータの制限値を満たす燃料棒本数、臨界水位、減速材ボロン濃度が明らかになり、実験計画立案のための指標が得られた。 本発表では、解析結果及び得られた炉心構成範囲について報告する。