[1C09-12] 湿式分離・分析技術1

[1C10] 軟 X 線吸収分光法によるマイナーアクチノイド回収用抽出剤 HONTA の有機溶媒中凝集構造に係る研究

*宮﨑 康典¹、石井 克典¹、佐野 雄一¹、樋川 智洋¹、長坂 将成²、井垣 翔³、下條 竜夫³、熊木　 文俊⁴、足立 純一⁴ (1. 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、2. 自然科学研究開発機構分子科学研究所、3. 兵庫県立大学、4. 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構)

キーワード：マイナーアクチノイド回収、溶媒抽出、軟X線吸収分光法、HONTA

放射性廃棄物の減容化および有害度低減に向けて、原子力機構では、再処理後の高放射性廃液に溶存するマイナーアクチノイド（MA）を選択的に回収する研究開発を行っている。N,N,N’,N’,N’’,N’’-hexaoctylnitrilotriacetamide(HONTA)は希土類元素(REE)からのMA選択性を見いだされた抽出剤の１つであり、酸濃度条件に応じてMAとREEで異なる抽出傾向を示す。つまり、HONTAの錯体構造やそれらの凝集構造に対する酸との相互作用を明らかに出来れば、MA選択性に係る理解につながる。そこで、本研究では、軟Ｘ線吸収分光によるN1s励起やO1s励起のピークシフト観測からHONTA分子の酸との配位サイトを特定し、量子化学計算との比較から、酸が存在する条件下での錯体構造や凝集構造について考察した。