[2B01-03] 廃棄物保存容器

[2B02] 燃料デブリ収納缶での水素低減を目的とした触媒開発

（2）模擬FP合金の加工性の検討と照射試験による機能評価

*樽見 直樹¹、野田 篤志²、佐藤 勇¹、鈴木 俊一² (1. 東京都市大、2. 東大)

キーワード：核分裂生成物、白金族合金、燃料デブリ、水素、触媒

福島第一原子力発電所事故で発生した燃料デブリはジオポリマー等の被覆材で固定し、収納缶で輸送・保管されることが提案されている。ここで、水素の発生が問題の一つとして挙げられており、水素低減触媒の使用が対策の一つとして考えられる。本研究では触媒開発の一環として、使用済燃料内で析出する白金族合金(Mo-Tc-Ru-Rh-Pd)の利用を提案している。過去に実施した模擬合金を用いた研究ではMoの含有量と触媒性能には反比例の関係があることが示唆された。本発表では、加工法の一つとして考えている減圧下での加熱処理を実施し、冶金学的観察により模擬合金元素各々の挙動を観察した。結果としてMo の除去が可能な見通しが得られた。また、模擬合金をジオポリマーに混合固化させ、γ線照射により含有水を放射線分解させ、G値 [mol/J]という手法を用いて水素低減材料としての有用性について評価を実施した。