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[2H20] アンフォールディング法を用いた高線量率場γ線スペクトロメータの可能性
キーワード:γ線スペクトロメトリー、アンフォールディング、CdTe半導体検出器、高線量率、電荷キャリア捕獲現象
福島第一発電所等の事故施設の除染や廃炉作業計画の策定には、汚染分布とその核種構成の把握が必要である。しかし、炉心近傍の数百mSv/h~数Sv/hの高線量率領域では、高計数率によるパルスパイルアップが起こるため、核種同定のためのγ線スペクトル測定が困難となる。遮蔽体とピンホールコリメータを用いて計数率を下げる方法があるが、大幅な重量増加となってしまう。そこで、本研究では遮蔽体の無い小型軽量スペクトロメータの実現に向け、パルスパイルアップの無い超小型検出器の出力をアンフォールディングしてスペクトルを復元する手法を試みる。数mm角のCdTe検出器の応答関数をモンテカルロコードEGS5により計算した。CdTe特有の電荷キャリア捕獲現象を考慮することで、各線源による実験値を精度良く再現できた。Cs-137等の実験結果をアンフォールディングした結果、エネルギーピークを明瞭に復元できる見込みが得られた。
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