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[3E02] PWR一次冷却系における腐食環境解析
キーワード:加圧水型原子炉、一次冷却系、腐食環境、放射線分解、腐食電位
PWR一次系の水質および腐食電位(ECP)を評価するため,PWR用ラジオリシスモデルおよびECP解析モデルを開発した。炉内と炉外の2領域に分けた簡易的体系で水質およびECPを解析した。炉内において,α線と中性子は水の分解を促進し,高pHと溶存水素(DH)は水の分解を抑制した。DHを現状の25~35mLkg-1から5mLkg-1まで低減しても主な酸化種である過酸化水素濃度変化は1ppb程度の値であった。炉外ではDHを1mLkg-1程度にするだけで酸素および過酸化水素濃度は1ppt以下に低下した。炉外のECPはpHと水素濃度で決定される。一方,炉内ではステンレス鋼のECPはラジオリシス計算精度と流動条件に依存する。水質と流動条件に2倍程度の誤差を考慮すると研究炉で測定されたECPを概ね説明できた。今後,入力条件を整備し精度を高めて実用化していく。
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