講演予告
日程表(Web版) (日程表PDF版はこちら)
プログラム・抄録集簡易版(PDF)
- プレコングレス (一般参加者は事前登録が必要です)
- 公開講演
- シンポジウム
- ワークショップ (事前登録が必要です)
- 部会企画ラウンドテーブル
- 自主企画ラウンドテーブル
プレコングレスの事前参加登録受付は終了しました。
なお、第21回学術集会に参加登録をされている方は、プレコングレス参加登録は不要です。参加者用のログインの後にHP上で公開される、Zoomリンクからアクセスしてご参加ください。
~どの子にとっても安心できる居場所となるために~
企画者:麦谷綾子(日本女子大学)
【企画趣旨】
この3月、ネット上に掲載された以下の記事を目にしました。
「2歳ごろから「自分は女の子」いっちゃんが自分の居場所をつくるまで」(朝日新聞社 withnews)https://withnews.jp/article/f0210119003qq000000000000000W0g210601qq000022397A
この記事には、からだとこころの性別が異なる「いっちゃん」が、家族や保育園に支えられながら、自分らしくいられる居場所を懸命に作ってきた過程と、決して平坦ではなかったその道のりが記されています。
どの子にとっても安心できる居場所となるために、私たちはどのような意識を持ち、どのようにこどもと関わっていけばよいのでしょうか?このプレコングレスでは、登壇者に新聞記者、研究者、玩具開発者、当事者を迎えて、それぞれの立場から、こどもたちの性の多様性に関連した話題を提供いただきます。そのうえで、LGBTQを含めた発達の中での種々の多様性を当たり前のものとして受け止めていくことの重要性とともに、ありのままのその子を受け入れていくとはどういうことなのか、そこにどのような課題が存在するのかを、フロアと一緒に議論したいと思います。
【話題】
取材で見えた「思春期から」という思い込み
話題提供者:新谷 千布美(朝日新聞記者)
LGBTQかもしれない子ども
話題提供者:石丸径一郎(お茶の水女子大学)
お人形遊びから考える子どもの性別とおもちゃの関係
話題提供者:土井 菜摘子(パイロットインキ株式会社)
誰にとっても必要な「心の安全基地」
話題提供者:當山 敦己(ここいろhiroshima)
どなたでも無料でご参加いただけます。
「子どもを育む遺伝の力、環境の力」
講演者:高橋孝雄(慶應義塾大学医学部小児科学教室 教授・小児科診療部長)
講演者紹介
座長:有光威志(慶應義塾大学医学部小児科学教室)
遺伝の力と環境の力は、ヒトの一生を通じて、互いに影響し合いながら健全な心と体を作り、維持しています。
遺伝子の力は、容易には変わらないことによって子どもの成長と発達を底支えします。胎児期には、遺伝子によって決められたシナリオに沿って体が正確に形作られ、そこに正しい機能が宿っていきます。その過程は、とても緻密で堅牢なものなので、たとえ胎児環境が少々変動したとしても、赤ちゃんはお腹の中ですくすくと育っていきます。さらに、遺伝的素因は生まれた後にも強く作用し続けます。そのことにより遺伝の力は、たとえ劣悪な環境に遭遇したとしても、子どもたちがたくましく成長、発達を遂げることができるように手助けをし続けます。
一方、環境の力は変化に富み、流動的であることによって、子どもの成長や発達を包み込むように促します。望まれない妊娠や産前産後の鬱などの要因は、生後間もない赤ちゃんの心身の発達に深刻な影響を及ぼします。また、貧困や虐待、コロナ禍による孤独、インターネットを舞台とした不適切な環境など、重大な負の環境要因はあとを絶ちません。そのような状況が長く続くことで子どもたちの心身の健康が危険にさらされることは自明です。しかし一方、温かい母性と強い父性に守られた豊かな家庭環境は、子どもたちの成長と発達にとって強い追い風となります。
遺伝の力と環境の力、これらふたつの力を利して、我々おとなは子どもたちのために何ができるのでしょうか。講演の最後では、「全てのおとなは子どもの代弁者」というテーマでお話をさせて頂き、社会全体が子育てに関わることの大切さについてご一緒に考えてみたいと思います。
シンポジウム1
音楽の起源と未来:発達・進化の観点から
〜ムーンショット ミレニア・プログラム「MS音楽感動共創プロジェクト」合同企画シンポジウム〜
企画者:藤井進也(慶應義塾大学)
座長:藤井進也(慶應義塾大学)
泣き声から歌へ、歌から音楽へ
話題提供者:岡ノ谷一夫(東京大学大学院)
歌い踊る幼鳥のコミュニケーション − その機能・個体発生・進化解明へ
話題提供者:相馬雅代(北海道大学)
音楽性の発達的起源とホメオスタシス
話題提供者:新屋裕太(東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター)
音楽的創造性モデルの検討 ー子供の鼻歌の生成にむけてー
話題提供者:大村英史(東京理科大学)
シンポジウム2
コミュニケーションにおける表出と応答:随伴性から考える比較発達音声研究の可能性
企画者:菅野康太(鹿児島大学)
橘亮輔(東京大学)
マウス音声コニュニケーションの生物学的機能と比較発達音声研究からみた実験モデルとしての意義
話題提供者:菅野康太(鹿児島大学)
乳児と養育者の音声・社会行動の相互作用と言語発達:発達障害リスク児と定型発達児
話題提供者:皆川泰代(慶應義塾大学)
小鳥の歌発声制御と音声コミュニケーションの発達
話題提供者:橘亮輔(東京大学)
指定討論:寺島裕貴(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
飯島和樹(玉川大学脳科学研究所)
シンポジウム3
子どもと保育者のシグナリング:より良い保育のための工学的アプローチ
企画者:岡田浩之(玉川大学)
皆川泰代(慶應義塾大学)
保育の可視化に向けた多元的アプローチ:ICTセンサー・カメラ、AIの活用
話題提供者:高橋翠(東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター)
センシングによる新人保育士の行動分析の試み
話題提供者:大和田茂(ソニーCSL、くらき永田保育園)
ソーシャル・シグナルの共有と拡張を支援するテクノロジー
話題提供者:鈴木健嗣(筑波大学)
保育実践と研究の協働を「具体的に」考える
~実践の中での研究活動を目指して~
企画者:日本赤ちゃん学会保育実践科学部会(代表:楢崎雅・社会福祉法人摩耶福祉会幼保連携型認定こども園るんびにこどもえん)
保育実践と心理学研究の双方にメリットのあるテーマ設定の重要性
話題提供者:小林 哲生(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
保育実践の立場から見た研究者との協同
話題提供者:楢﨑雅(社会福祉法人摩耶福祉会幼保連携型認定こども園るんびにこどもえん)
保育現場と研究者をつなぐために必要なこと
話題提供者:乙部貴幸(仁愛大学)
部会企画ラウンドテーブル1
赤ちゃんはつながっている:コミュニカティヴ・ミュージカリティから音楽文化へ
企画者:日本赤ちゃん学会音楽部会(代表:今川恭子・聖心女子大学)
司会:今川恭子(聖心女子大学)
音楽性の揺籃としてのアタッチメント
話題提供者:蒲谷槙介(愛知淑徳大学)
楽器と赤ちゃん―“鳴る”アフォーダンスがつなぐもの―
話題提供者:丸山慎(駒沢女子大学)
文化としての歌との出会い―二項関係から三項関係へー
話題提供者:市川恵(東京藝術大学)
指定討論:高田明(京都大学大学院)
志村洋子(同志社大学赤ちゃん学研究センター)
部会企画ラウンドテーブル2
多感覚知覚と「食べる」、音環境と「聞く・遊ぶ」:知覚研究と保育実践を結ぶ
企画者:日本赤ちゃん学会保育環境部会(代表:嶋田容子・同志社大学赤ちゃん学研究センター)
座長:志村洋子(同志社大学赤ちゃん学研究センター)
乳幼児期の食の認識
話題提供者:和田有史(立命館大学)
『野菜を好きになる保育園ベジ・キッズ』の取り組み事例の紹介~0-2歳に体験を通して野菜と共に育む環境を提供~
話題提供者:飛石希(カゴメ株式会社 野菜を好きになる保育園ベジ・キッズ)
乳幼児期の聴覚・遊びと音環境
話題提供者:嶋田容子(同志社大学赤ちゃん学研究センター)
保育の変容と音環境の変化について
話題提供者:増山美枝(河合学園かわい幼稚園)
指定討論:山口真美(中央大学)
部会企画ラウンドテーブル3
赤ちゃんの意識を研究するには?
企画者:日本赤ちゃん学会若手部会(代表:村上太郎・九州女子大学)
座長:村上太郎(九州女子大学)
司会:金沢星慶(東京大学大学院)
赤ちゃんの意識に迫るアプローチ:幼児~児童の視覚的意識の研究から
話題提供者:渡部綾一 (京都大学大学院)
(近年の)数理的アプローチは赤ちゃん学の新しいメガネになり得るか
話題提供者:堀井隆斗 (大阪大学大学院)
脳―身体モデルによる情報統合発達の定量的理解
話題提供者:藤井 敬子 (Wisconsin–Madison大学)
クオリア構造の定量化と発達研究への応用に向けて
話題提供者:大泉匡史(東京大学大学院)
部会企画ラウンドテーブル4
オンライン型縦断発達データベースの開発
企画者:日本赤ちゃん学会ライブデータベース部会(代表:加藤正晴・同志社大学)
座長:梶川祥世(玉川大学)
オンライン型発達研究のはじめかた
話題提供者:加藤正晴(同志社大学)
オンライン型発達研究における遠隔生理データ計測
話題提供者:土居裕和(国士舘大学)
幼児期における優位性関係の評価方略
話題提供者:孟憲巍(大阪大学)
オンラインによる赤ちゃんの発達調査
話題提供者:大谷多加志(京都光華女子大学)
指定討論:上原泉(お茶の水女子大学)
辻晶(東京大学)
自主企画ラウンドテーブル1
Infants’ Perception and Understanding the Social World: A Neuroscience Perspective
企画者:白野陽子(慶應義塾大学)
*このセッションの発表言語は「英語」です。同時通訳はありません。
Infants’ brain responses to social contingency during real-life interactions: An fNIRS study
話題提供者:白野陽子(慶應義塾大学)
Using fNIRS to assess social cognition in urban Bangladeshi infants and toddlers
話題提供者:Laura Pirazzoli(Boston Children’s Hospital)
The neural responses to bodies and faces in motion in infants’ brain investigated by fNIRS
話題提供者:小林恵(愛知県医療療育総合センター発達障害研究所)
Using fNIRS to study the impact of early adversity infant social perception: The Brain Imaging for Global Health project in The Gambia.
話題提供者:Chiara Bulgarelli(University College London)
指定討論:辻晶(東京大学)
自主企画ラウンドテーブル2
「顔・身体学」からみた乳幼児の発達
企画者:都地裕樹(中央大学研究開発機構)
乳児における顔知覚と視覚的注意の発達過程
話題提供者:鶴見周摩(中央大学大学院・日本学術振興会)
顔と声からの多感覚的な情動知覚・音韻知覚の発達
話題提供者:山本寿子(東京女子大学・日本学術振興会)
瞳孔径の同調現象に伴う身体の反応(皮膚電気反応)の発達
話題提供者:都地裕樹(中央大学研究開発機構)
心臓とこころのコミュニケーション -心拍位相が子どもの覚醒度知覚に与える影響の検討-
話題提供者:磯村 朋子(名古屋大学)
期待違反者はよく記憶される?:幼児の人物記憶における期待違反メカニズムの検討
話題提供者:石井辰典(早稲田大学理工学術院総合研究所)
自主企画ラウンドテーブル3
行動分析学に基づく乳幼児の“行動”に焦点をあてた子育て支援Appの開発
―保護者,養育者,行動分析家を結びつける産学連携に向けて―
企画者:渡辺修宏(国際医療福祉大学)
錦織(長谷川)福子(茨城大学保健管理センター)
小幡知史(障害児通所支援事業所 樹の子クラブ)
座長・司会: 渡辺修宏(国際医療福祉大学)
日々の子育てに活かす行動の原理―行動分析学的子育て支援アプリ開発に向けて
話題提供者:錦織(長谷川)福子(茨城大学保健管理センター)
レスポンデント反応に焦点を絞った子育て支援を考える
話題提供者:渡辺修宏(国際医療福祉大学)
オペラント行動に焦点を絞った子育て支援を考える
話題提供者:小幡知史(障害児通所支援事業所 樹の子クラブ)