10:00 AM - 12:00 PM
[SY3-01] 子どもと保育者のシグナリング:より良い保育のための工学的アプローチ
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企画者:岡田 浩之(玉川大学)、皆川 泰代(慶應義塾大学)
【企画趣旨】
岡田 浩之(玉川大学工学部)
コロナ禍に加え、少子化、女性の社会進出など、社会やライフスタイルの変化によって子どもをとりまく環境は大きく変化し、子育ての場でも保育の高い専門性が求められている。例えば保育園では,個々の幼児の発達段階に応じた保育を実践することが求められているが優れた保育士の育成は容易ではない。保育士の不足は保育園不足の大きな要因の一つであるが、当面はその解消の見込み少ない。さらに,個々の子どもの状態の推定と対応法の開発といったそれ故に保育に関わる学問が本来おこなうべき研究の発展にも、人手不足が故の支障が出ている。労働人口のひっ迫が顕在化しつつある現在、保育士を支援して社会の問題の解決に資することは、情報学やロボティクスに求められる重要な使命である。
情報学・ロボティクスと保育学を融合させることで、保育所や幼稚園で保育士の業務を支援してその負担を軽減して園児や保護者へのサービスを向上させることが可能である。本シンポジウムでは保育支援情報学によって、「子どもを見守る」や「子どもを育む」などの分野での良い保育のための工学的アプローチを探る。
皆川 泰代(慶應義塾大学文学部)
社会を形成するヒトは基本的に何かしらのシグナルを意識,無意識的に発信している。シグナリングすることで自己が持つ情報を他者に提供しつつ,両者の情報のギャップをうめていく。こういった幅広い意味でのコミュニケーション行動を赤ちゃんや子どもも行っており,様々な情報を「赤ちゃんは教えてくれる」。このシグナルを可視化し活用することが近年の情報工学技術で可能になった。本シンポジウムでは,それらシグナリング技術を乳児,子どもばかりでなく保育者や療育者などにも適用することで,これまで主観的な経験値にとどまっていた,熟達した保育の技術,コツ,その獲得過程などを客観的に定量化し,それをより良い保育現場へ応用する研究を紹介する。さらには,社会的コミュニケーションや運動発達に困難を抱える子ども達のシグナルを捉え,拡張することで円滑な社会的相互作用の促進,効果的な訓練につなげることを目指す研究を紹介する。これらを踏まえた上で,これら研究の発展のためにはどのような工学者,保育者,心理学者との協働が効果的かについても討論する。
【話題】
保育の可視化に向けた多元的アプローチ:ICTセンサー・カメラ、AIの活用
話題提供者:高橋 翠(東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター)
センシングによる新人保育士の行動分析の試み
話題提供者:大和田 茂(ソニーCSL、くらき永田保育園)
ソーシャル・シグナルの共有と拡張を支援するテクノロジー
話題提供者:鈴木 健嗣(筑波大学)
企画者:岡田 浩之(玉川大学)、皆川 泰代(慶應義塾大学)
【企画趣旨】
岡田 浩之(玉川大学工学部)
コロナ禍に加え、少子化、女性の社会進出など、社会やライフスタイルの変化によって子どもをとりまく環境は大きく変化し、子育ての場でも保育の高い専門性が求められている。例えば保育園では,個々の幼児の発達段階に応じた保育を実践することが求められているが優れた保育士の育成は容易ではない。保育士の不足は保育園不足の大きな要因の一つであるが、当面はその解消の見込み少ない。さらに,個々の子どもの状態の推定と対応法の開発といったそれ故に保育に関わる学問が本来おこなうべき研究の発展にも、人手不足が故の支障が出ている。労働人口のひっ迫が顕在化しつつある現在、保育士を支援して社会の問題の解決に資することは、情報学やロボティクスに求められる重要な使命である。
情報学・ロボティクスと保育学を融合させることで、保育所や幼稚園で保育士の業務を支援してその負担を軽減して園児や保護者へのサービスを向上させることが可能である。本シンポジウムでは保育支援情報学によって、「子どもを見守る」や「子どもを育む」などの分野での良い保育のための工学的アプローチを探る。
皆川 泰代(慶應義塾大学文学部)
社会を形成するヒトは基本的に何かしらのシグナルを意識,無意識的に発信している。シグナリングすることで自己が持つ情報を他者に提供しつつ,両者の情報のギャップをうめていく。こういった幅広い意味でのコミュニケーション行動を赤ちゃんや子どもも行っており,様々な情報を「赤ちゃんは教えてくれる」。このシグナルを可視化し活用することが近年の情報工学技術で可能になった。本シンポジウムでは,それらシグナリング技術を乳児,子どもばかりでなく保育者や療育者などにも適用することで,これまで主観的な経験値にとどまっていた,熟達した保育の技術,コツ,その獲得過程などを客観的に定量化し,それをより良い保育現場へ応用する研究を紹介する。さらには,社会的コミュニケーションや運動発達に困難を抱える子ども達のシグナルを捉え,拡張することで円滑な社会的相互作用の促進,効果的な訓練につなげることを目指す研究を紹介する。これらを踏まえた上で,これら研究の発展のためにはどのような工学者,保育者,心理学者との協働が効果的かについても討論する。
【話題】
保育の可視化に向けた多元的アプローチ:ICTセンサー・カメラ、AIの活用
話題提供者:高橋 翠(東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター)
センシングによる新人保育士の行動分析の試み
話題提供者:大和田 茂(ソニーCSL、くらき永田保育園)
ソーシャル・シグナルの共有と拡張を支援するテクノロジー
話題提供者:鈴木 健嗣(筑波大学)
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