2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[54]-[62]

2020年11月7日(土) 09:00 〜 12:20 第V会場

司会:小嶋 文(埼玉大学大学院)、西堀 泰英((公財)豊田都市交通研究所)、吉田 長裕(大阪市立大学)

10:40 〜 11:00

[58] スポーツ観戦者を対象としたモビリティ・マネジメントの経年的な効果分析

―Jリーグ・ファジアーノ岡山を事例として

○平井 紗夜子1、氏原 岳人1 (1. 岡山大学大学院環境生命科学研究科)

キーワード:モビリティ・マネジメント、スポーツ、Jリーグ

本研究では,Jリーグの試合観戦者を対象としたMM施策を展開し,経年的な効果を検証した.分析の結果,1)2019年のプロジェクト認知度は79%,1試合あたりの自家用車からの転換率は11%であった.いずれも初年度を上回る数値であった.また,「ファジウォーカー」というキーワードの認知率も極めて高く,ブランディングが功を奏した.2)本プロジェクトでは数多くの施策を展開したが,行動プラン法によるワンショットTFPが転換に最も効果的であった.3)ファジアーノバスの内装リニューアルや試合時刻に合わせた運行,国道情報板の標語掲示,JRの駅構内・車内広告といった交通機関と連携した施策が,プロジェクト認知のきっかけとなっていた.4)公共交通機関の利用者は,沿道商店への立ち寄り頻度が相対的に高い.したがって,公共交通の利用促進が地元消費の増加に有効である.