2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[54]-[62]

2020年11月7日(土) 09:00 〜 12:20 第V会場

司会:小嶋 文(埼玉大学大学院)、西堀 泰英((公財)豊田都市交通研究所)、吉田 長裕(大阪市立大学)

11:00 〜 11:20

[59] 介護保険事業計画策定のための調査を活用した高齢者の自動車運転状況把握に関する実証分析

―介護予防・日常生活圏域ニーズ調査を活用した事例研究

○何 夢夢1、高松 一哉1,2、岸 邦宏3、山中 康裕4 (1. 北海道大学大学院環境科学院、2. 鶴居村保健福祉課、3. 北海道大学大学院工学研究院、4. 北海道大学大学院地球環境科学研究院)

キーワード:介護保険事業計画、高齢者、機能的健康状態、移動弱者指標

日本は少子高齢化社会を迎えており、中山間地域の公共交通機関空白地域において、運転せざるを得ない高齢者人数がだんだん増えていく。3年毎に全国の自治体は、介護保険事業計画を策定する際に、65歳以上の高齢者を対象とした「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」を実施している。本研究は、このニーズ調査が高齢者の運転状況に関する情報を提供する可能性を示した。ひとつは、ロジスティック回帰分析をもちいて、機能的健康状態等から運転しないと推定される運転している高齢者(注視運転者と呼ぶ)をスクリーングとして見出せることである。もう一つは、注視運転者の多くが「運転も同乗もする」ことに注目して、機能的健康状態の低下ともなう、(1)自ら運転するが同乗しない、(2)自ら運転もするが同乗もする、(3)運転しないが同乗する、(4)運転も同乗もしないという順序(移動者弱者指標と呼ぶ)を確認した。