2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[54]-[62]

2020年11月7日(土) 09:00 〜 12:20 第V会場

司会:小嶋 文(埼玉大学大学院)、西堀 泰英((公財)豊田都市交通研究所)、吉田 長裕(大阪市立大学)

11:40 〜 12:00

[61] 高度なバスシステムの実現が沿線企業に及ぼした影響に関する考察

―京都らくなんエクスプレスの実現過程と沿線の変化

○村尾 俊道1、中川 大2、松中 亮治3、大庭 哲治3、本田 豊2 (1. 京都府、2. 富山大学、3. 京都大学)

キーワード:高度なバスシステム、実現過程、沿線企業への影響

京都市の「らくなん進都」と京都駅を直結する新設路線として平成22年10月から運行を開始し、その後9年にわたりバス乗車人員が一貫して増加し続けてきた京都らくなんエクスプレス(R’EX)を取り上げ、乗車人員が増加し続けた経過を記録するとともに、平成28年経済センサス及び平成18年事業所・企業統計調査の2時点間の比較により、沿線企業がその間に従業者数を増加させてきた要因について考察を行った。その結果、輸送力の増強や定時性・速達性の確保、バス待ち環境の改善、車内モニター・バスロケーションシステム、優れたデザインの導入などバス交通を高度化し、あわせて地域地区や都市整備を適切に進めることで、輸送力の限られるバスであっても、まちを変え得る可能性があることを明らかにした。