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[128] 旧耐震マンションの建替え要因の傾向と建替え予測の空間分布
―首都圏を対象として
キーワード:マンション、建替え、不動産、プロビットモデル、空間分布、容積率
本研究は今後建替えの問題に直面する旧耐震マンションを取り上げ、建替え要因の傾向と建替え予測の空間分布についてプロビットモデルを用いて分析した。対象地域は早期の段階で分譲マンションが供給された首都圏を対象とし、旧耐震基準のマンションを対象として分析した。結果、以下の点が明らかになった。第一に、観測可能な全ての旧耐震マンションを用いて、建替えマンションの傾向が既往研究の結果に従うことを明らかにした。本研究は増床可能性などの物的な建替え可能性が有意であることを示し、既往研究結果を支持することとなった。第二に、マンション特性が建替えに与える影響の程度について、定量的な限界効果の値を示した。例えば、築年数、敷地面積、戸当たり増床可能面積の1標準偏差の増分はそれぞれ1.49、1.42、0.75ポイント建替え確率を高め、総戸数、都心までの距離はそれぞれ0.75、0.61ポイント建替え確率を低減させることがわかった。第三に、建替え可能性の高いまたは低い地域について3次メッシュで可視化し、今後、都心東部、南部では老朽マンションのホットスポットが現れ、その他の地域では緩やかに老朽マンションの蓄積が生じうることを明らかにした。