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[142] 裏原宿における住商混在地の地域マネジメントと都市計画制度の適用に関する研究
―都心商業地の「ウラ」の変容と住商共存に向けた取組み
キーワード:市街地変容、地区計画、都市計画道路、まちづくり協議会、裏原宿
本論では、「ウラ」の商業化と変容に関する研究である。「ウラ」とは、目抜き通り等の沿道型商業地域に隣接する本来商業地区でないエリアに飲食業・小売業が集積して形成された集客地域である。明治通りと表参道に隣接する地域を住商混在地に商業化が進行した「ウラ」の事例として捉え、裏原宿における住宅地から住商混在地への変容を3つの観点から明らかにした。1つ目は、個々の経済主体の行動に伴う住宅地から商業集積地への用途変容を4段階のプロセスとして示した。次に住商混在地におけて、居住環境の変化に応じながら、地域住民の居住環境の維持という理念のもと、住民や商店会を中心とした地域マネジメントの組織化とその役割を明らかにした。最後に、商業化の傾向に対して、「ウラ」の都市空間の形成に影響を与える都市計画制度等の役割と効果を整理し、居住環境を維持するために地区計画等や地域固有のルールを都市計画への導入を促す協議会の役割を明らかにした。