2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[151]-[156]

2020年11月8日(日) 13:00 〜 15:00 第V会場

司会:福島 秀哉(東京大学大学院)、藤賀 雅人(工学院大学)

14:00 〜 14:20

[154] 「地域開放型サービス付き高齢者向け住宅」の空間構成と運営実態

○吉野 良祐1、後藤 春彦2、吉江 俊2 (1. 早稲田大学大学院創造理工学研究科、2. 早稲田大学理工学術院)

キーワード:超高齢化社会、地域開放型サービス付き高齢者向け住宅、共用部、事業者の介入意向

本稿では地域コミュニティに開放された空間をもつサービス付き高齢者向け住宅の空間と運営に着目し、必ずしも富裕層向けでない、高齢者が享受できる豊かな生活を提供していることを示した。空間の面では、居住者と地域住民が共存できるように3つの秩序立ての工夫を行っており、他事例でも応用可能な知見だと考えられる。運営の面では、居住者集団に能動的な交流を支援する事業者の介入意向が居住者の能動的な行動を促す点で重要であることがわかった。一方、課題としては利用者のマナーの悪化や利用しにくい共用部配置になっているものがわかった。また、2つの調査により、共用空間の空間的特徴や多くの人が利用する場合の秩序立ての工夫、住宅の開発経緯、開放的な共用空間の利用実態などを明らかにした。