2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[1]-[7]

2021年11月6日(土) 09:40 〜 12:20 第I会場 (共通講義棟C EL15)

司会:山崎 隆之(香川大学)、横田 樹広(東京都市大学)、松井 大輔(新潟大学)

10:00 〜 10:20

[2] 地域の歴史に関する知識が町並み保全意識に与える影響分析

-歴史まちづくりを巡る町並み保全活動への参画意識と町並み保全のステレオタイプに着目して

○白柳 洋俊1、須藤 雅陽2、羽鳥 剛史1 (1. 愛媛大学、2. 株式会社 E-DESIGN)

キーワード:町並みの保全、ステレオタイプ、客観的知識、主観的知識

歴史まちづくりを考える上で,町並み保全活動に対する住民の主体的な参画を促してゆくことは重要である.その一方で,主体的な参画の実現に際しては,地域的・歴史的文脈から逸脱し,自分達が住む町並みを特定の様式に単純化・固定化しようとするステレオタイプに関する問題が付随する.そこで本研究では,歴史まちづくりを巡る住民の町並み保全活動への参画意識とそれに付随して生じ得る町並み保全のステレオタイプに着目し,その影響要因を実証的に検証した.分析の結果,第1に,地域愛着及び地域の歴史に関する主観的知識の水準が高い程,町並み保全活動への参画意識が高まる傾向にあること,第2に,地域愛着及び地域の歴史に関する主観的知識の水準が高い程,町並み保全のステレオタイプが高まる傾向にあるが,地域の歴史に関する客観的知識の水準が高い程,同ステレオタイプが緩和される傾向にあることを示した.