2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[42]-[47]

2021年11月6日(土) 12:40 〜 15:00 第IV会場 (共通講義棟C EL35)

司会:大門 創(國學院大學)、沼田 麻美子(東京工業大学)

13:20 〜 13:40

[44] 土地利用の多様性が人口流入に及ぼす影響

-神戸市における実証研究

○西村 慧音1、松島 格也2 (1. (株)三菱総合研究所、2. 京都大学)

キーワード:都市の多様性、人口移動、回帰分析

本論文では,公表統計情報のみを用いて地域の多様性が人口流入率に及ぼす影響の有意性について評価する.まず,J. Jacobsの都市の多様性の条件に従って,宅地サイズのばらつき,用途地域の混在度,路地密度という3つの変数が地域の多様性を表すのに適切であることを提案する.2010年と2015年の神戸市における人口メッシュデータを用いて,地域への人口流入率を被説明変数とし,従来から用いられた都市施設の整備度合いを表す変数に加えて上記3変数を説明変数として採用した回帰分析をおこなう.モデル推定の結果,地域の多様性を表す3つの変数が人口流入率に対して有意な影響を及ぼすことがわかった.人口流入を目指す各種政策を検討する際に,地域の多様性をもたらす地域の保全が重要であることを示唆している.