2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[82]-[87]

2021年11月7日(日) 09:40 〜 12:00 第I会場 (共通講義棟C EL15)

司会:一ノ瀬 友博(慶應義塾大学)、川澄 厚志(金沢大学)

11:20 〜 11:40

[86] 温泉観光地における民泊施設の立地分析と住民評価の実態

○姫野 由香1、指方 綾乃2、鄭 載勲3 (1. 国立大学法人大分大学、2. 株式会社傳設計、3. 釜山国立大学校)

キーワード:温泉観光地、民泊施設、立地、用途地域、路線価、住民評価

本研究では,温泉観光地における民泊施設の立地の変遷と傾向を把握した。さらに,周辺住民の民泊施設への評価の実態を把握することで,民泊施設立地による付加的な効果の可能性について考察を行った。
1.民泊施設立地の傾向と制御対象エリア:2019年から,路線価格中程度の商業地域および隣接する住居系地域で急激に立地が拡散していた。特に,駅に近い商業系用途地域に立地した民泊施設は,社会情勢の影響を受け,廃業や休業をしやすいことがわかった。これらの特徴を持つエリアは,民泊施設立地の規制対象として検討が必要なエリアであると考えられる。
2.住居系地域に立地する民泊施設の留意点と可能性:民泊施設と住民の日常的な接点の多さと認知が,不安の軽減につながること,半数以上の住民が民泊施設利用者の地域コミュニティへの参加などの効果を期待していることもわかった。