2021年度全国大会(第56回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[120]-[125]

2021年11月7日(日) 09:40 〜 12:00 第V会場 (共通講義棟C EL43)

司会:西堀 泰英(大阪工業大学)、吉田 長裕(大阪市立大学)

11:40 〜 12:00

[125] グリーンスローモビリティの利用者に着目した低炭素性評価に関する研究

○プラダン シュレヤス1、氏原 岳人2、岡田 将範1、堀 裕典2 (1. 岡山大学大学院環境生命科学研究科、2. 岡山大学学術研究院環境生命科学学域)

キーワード:グリーンスローモビリティ、手段変更、低炭素性評価、Well-to-Wheel分析

近年、移動手段の低炭素化が推進される中、車両の導入の仕方や利用のされ方によっては、二酸化炭素 (CO2) 排出量を増加させたり、あるいは削減効果を低下させたりする可能性がある。本研究では、グリーンスローモビリティ(GSM)の導入によって生じる手段変更がCO2排出量の削減に寄与できているかをWell-to-Wheel (WtW) 分析を用いて試算した。その結果、分析対象地域の東員町と鞆町ではそれぞれ、GSMからのCO2排出量が従来の移動手段より少なく、導入による排出量の削減効果が得られたことが明らかとなった。なお、GSMが低炭素と評価されるためには、東員町と鞆町において、自家用車からGSMへ5.3%、11.7%より高い転換率が必要であることが確認できた。さらに、使用車種や運行形態等が異なる影響により、本試算方法においては、鞆町でのGSMからの利用者1人あたりのCO2排出量は、東員町の3.2倍となった。