大会実行委員会企画
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※当日は大会Webサイトにログイン後、視聴できます。
大会実行委員会企画
本大会では、大会実行委員会として4つの企画を設定しました。
「世界をとらえる方法としてのアート」とは何なのかを改めて問いながら、この課題について考えていきます。
「世界をとらえる方法としてのアート」とは何なのかを改めて問いながら、この課題について考えていきます。
選択企画01 3月26日(日) 13:00‐15:00
自己をつくり、人と関わり、世界を広げるために
ー「乳・幼児の造形が気づかせてくれる10のこと」からー
自己をつくり、人と関わり、世界を広げるために
ー「乳・幼児の造形が気づかせてくれる10のこと」からー
シンポジウム登壇者
【ファシリテーター】
平田智久
十文字学園女子大学 名誉教授 |
【ファシリテーター】
塩見知利
大谷大学 教授 |
【実践紹介①】
田中真二朗 秋田県大仙市立中仙中学校教諭 |
【実践紹介②】
畑本真澄 神戸市立だいち小学校教諭・図工専科 |
【実践紹介③】
伊藤裕子 学校法人裕学園 谷戸幼稚園園長 |
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VUCA時代、またAIが私たちの生活のほとんどを管理していく社会において、これから生きていく子ども達は多様な情報、環境の中で様々な影響を受けながら、自分なりに世界を把握し、自分らしく生きる力を身につけていかなければなりません。今年度の大会テーマは「世界をとらえる方法としてのアート」を掲げていますが、子どもたちはどのように世界を捉え、自分をつくっていくのか、アート活動や美術教育はこの問題に大きく関わることができると思われます。これを考える上で、生まれて数年の乳幼児が、物や環境に関わりながら自分の世界をつくり、豊かに広げていく姿を見直すことにより、その後の人生における、人とアート活動の関連を考える機会となるのではないかと思われます。
そこで本企画では、生活環境や遊びの内容等が変化する中、これからの子どもたちはどのように自己と世界との関わりを学んでいくのか、乳幼児のモノ・環境への関わりの原点(「乳・幼児の造形が気づかせてくれる10のこと」*)を確認し、そこから、乳幼児だけでなく、各年齢、学年において、子どもが創造的な活動をする中で、どのように自分の世界を豊かに広げていくのか、またそこで大人は何を大切にして援助していくのかを、考えていきます。教育・保育現場の先生は、子どもの未来を生き抜く力を育てることを意識しながら、様々な観点で実践をされています。そこで、3名の先生に実践を紹介してもらい、ファシリテーターとの対談の中で、子どもの育ちにおけるアートの役割を確認し、議論を深めていきます。
*美術科教育学会乳幼児造形研究部会において、乳幼児期の造形を通して子ども理解につなげていくことをめざした提言。「自己をつくり、人と関わり、世界を広げる」3つの観点を基に、子どもの姿、育む可能性、役割などについてまとめられた。
詳細はこちらをクリック→ 乳・幼児の造形が気づかせてくれる10のこと2020年度version.pdf
選択企画02 3月26日(日) 13:00‐15:00
美術解剖学・具象・素描
―アカデミックな内容がもたらす学際的イノベーションー
美術解剖学・具象・素描
―アカデミックな内容がもたらす学際的イノベーションー
コーディネーター 前芝武史(兵庫教育大学)
登壇者
アタリサオリ 画家、アカデミック造形研究プロジェクト副代表 |
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海斗 美術解剖学モデル、アカデミック造形研究プロジェクト監事 |
現代の様々な価値が交錯するカオスのアートシーンを背景に、具象、デッサン、美術解剖学といった古来のものは徐々に埋もれつつあります。デッサンや具象は、そこまで難解で敬遠されるべきものなのでしょうか、人の個性を潰すものなのでしょうか。
本セッション講演では、彫塑を専門分野とする前芝に加え、画家のアタリサオリ氏、日本で唯一の美術解剖学モデル海斗氏を招き、立体と平面の視点を往還しつつ、素描や具象を楽しく学べるワークショップやいくつかの講演、座談会などを統合したものを企画、こうしたアカデミックな領域から神戸大会の大会テーマ「世界と捉える方法としてのアート」に迫りつつ、「造形芸術の本質や素晴らしい可能性」、「教育的本質と可能性」を再認識していただければと思います。
今年度は、オンラインでのみの開催、ということですが、講演のご参加の方々に於かれましては、描画用具(筆記用具程度でも構いません)、油粘土(100円均一にあるようなものでも構いません)をご用意いただければと思います。発表者の前芝考案のMaeshiba Method of Modeling Massも大々的にご紹介できればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
選択企画03 3月27日(月) 12:30‐14:30
STEAM教育・学際的な学習におけるアートの可能性
STEAM教育・学際的な学習におけるアートの可能性
コーディネーター 金子美里(関西福祉大学)
登壇者
山内祐平 東京大学大学院情報学環 教授 |
最近日本の教育改革のキーワードとして「STEAM教育」という言葉が使われることが増えてきている。直接的には経済産業省や文部科学省などがこの用語を使い始めたということが背景にあると思われるが、ポスト知識習得型学習の一つのあり方として注目されている側面もあるだろう。
しかしながらSTEAM教育は使用者によって言葉の意味が異なる「マジックワード」でもある。もともとあったSTEM教育(科学・工学・技術・数学を学際的・統合的に学ぶための教育のあり方)に「Art」を付け加える際に、教養(Liberal Arts)としてのAとしてとらえるか(ヤックマンなど)、芸術(Arts)のAとしてとらえるか(マエダなど)という解釈の相違があったのに加え、各国の教育政策担当者や推進グループの思惑が重なり、教育目標における重きの置き方のバリエーションは実践の数だけあるような状況である。
本講演では、このような経緯を紹介するとともに、今後STEAM教育において「Arts」が新しくもたらしうる可能性として検討していきたい。教養のAであれ芸術のAであれ、AがSTEM教育に対してどのような位置付けになっていくのかが重要であると考えている。従来のSTEAM教育では、まず「説明責任の論理」つまり、芸術によって科学技術を分かりやすく伝えることができる点に着目された。これは芸術を科学技術理解促進の道具に使うという考え方である。次に注目され、最近主流になりつつあるのが、「イノベーションの論理」である。これは芸術によって科学技術の新たな使い道が創出されることを想定しており、科学技術と芸術双方がイノベーションという別の価値実現の道具になっているといえよう。この2つのアプローチを認めつつも、今後の新たな方向性として「存在論の論理」を提案したい。これは芸術によって科学技術が誰のためにどのようにあるべきかを問い直すという考え方であり、芸術が内包する感覚的でありながら批判的であるという特性を、科学技術に対する内省活動につなげるというアプローチである。
当日は、このような情報を学会員の皆様と共有するだけではなく、美術教育の専門家でいらっしゃるみなさまからのご意見をぜひいただきたいと考えており、Zoomのブレイクアウトセッションで意見をいただき集約する予定である。
選択企画04 3月27日(月) 12:30‐14:30
いま、子どもとの対話をとおして世界を知る
―レッジョ・エミリア市立幼児学校と日本におけるアトリエ実践からー
いま、子どもとの対話をとおして世界を知る
―レッジョ・エミリア市立幼児学校と日本におけるアトリエ実践からー
コーディネーター 須増啓之(神戸親和女子大学)
登壇者
津田純佳 アトリエリスタ/みりおらーれ代表 |
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石本眞由美 社会福祉法人みかり会 幼保連携型認定こども園 高須の森 主幹保育教諭 |
子どもたちはどのように知を得るのか? 大人はそれを十分に支えているだろうか? 美しさと学びはどのような関係にあるのか? 0歳から6歳までの乳幼児期の子どもたちとのアトリエ実践からこれらについて多面的に議論します。
イタリアの都市封鎖(2019年3月から実施された新型コロナウイルス感染拡大防止の措置)の中でレッジョ・エミリア市立の幼児学校に通う子どもたちと遠隔で行った探究活動をはじめ、社会福祉法人みかり会幼保連携型認定こども園高須の森の異年齢保育におけるアトリエ、神戸親和女子大学子育て支援ひろばすくすくのアトリエ研修から、子どもたちとの対話を丁寧に紐解きます。
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