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[O1-05] 個人特性が情動プライミングによる不正行為の誘発に与える影響
キーワード:道徳的判断、嫌悪感受性、不安特性
本研究の目的は、無意識的な嫌悪情動が道徳的判断に与える影響が個人特性である嫌悪感受性と特性不安によってどのように変化するかを明らかにすることであった。実験は性別判断課題とサイコロ課題から構成された。性別判断課題では、参加者に顔刺激の性別を判断させたが、その際表情顔刺激を瞬間呈示することで情動プライミングを行った。サイコロ課題では、参加者は出目によって報酬が増減すると教示された上でサイコロを振り、虚偽の報告を行える状況下で出目を自身で記録した。その結果、嫌悪プライミングを受けた場合、特性不安高群は特性不安低群よりも不正行動の生起頻度が高くなり、嫌悪感受性高群では、嫌悪感受性低群よりもその傾向が強かった。一方、質問紙による顕在的な嫌悪情動の上昇は見られなかった。これらの結果から、嫌悪感受性および特性不安は相加的に嫌悪情動の強度に変化させ、その結果として道徳的判断に影響を与えることが示唆された。
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