日本認知心理学会第15回大会

講演情報

口頭講演

思考・言語

[O7] 口頭7 《思考・言語》

2017年6月4日(日) 14:30 〜 16:00 口頭発表会場2 (515教室)

座長:粟津 俊二(実践女子大学)、眞嶋 良全(北星学園大学)

15:30 〜 15:45

[O7-05] 日本人英語学習者による外国語理解の身体性

時相の運動シミュ―ション

*粟津 俊二1、鈴木 明夫2 (1. 実践女子大学、2. 東洋大学)

キーワード:身体性、文理解、外国語理解

身体性認知科学では、言葉は、その言葉が意味する内容を実体験するときと同じ知覚運動表象を用いたシミュレーションが発生することによって理解される、と考える。本実験では、日本人英語学習者を対象に、英語文の理解時に時相がシミュレーションされているか検討した。PC画面に英語文を提示し、文が自然なものかどうかを判断してボタン押しで答えさせ、反応時間を測定した。実験デザインは、提示する文の時相(継続相または完了相)×文の身体性(手を使った行為を表す文、または身体動作を伴わない文)とした。分散分析では2要因の交互作用が有意だった。下位検定では、手行為文は進行相文の方が完了相文よりも反応時間が有意に短く、非行為文では有意差がなかった。この結果は、1)外国語文の理解時にも知覚運動表象を用いたシミュレーションが発生すること、2)行為の進行・完了という時相もシミュレーションされることを示唆している。

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