[P1-03] 注意の瞬きにおける恐怖顔と嫌悪顔の影響の時間的異方性
キーワード:ネガティブ感情、表情刺激、注意の瞬き
表情刺激による視覚的注意への影響の研究では,表情の違いによって注意の様々な側面に影響を与えることが報告されている。その中で時間的側面においては,恐怖顔と嫌悪顔を先行提示することによって,注意の瞬きに異なる影響を与えることが報告されている。一方で,両表情刺激を視覚刺激系列内で提示する方法による視覚的注意に与える影響の時間的差異の検討は行われていない。本研究では,第1標的(T1)として恐怖顔,嫌悪顔,中性顔を提示し,第2標的(T2:中性顔)の同定成績を表情刺激間で比較した。実験の結果,Lag-1ではT1が嫌悪顔の時のT2の正答率が一番高くなっていた。一方,Lag-6およびLag-10では,T1が恐怖顔の時のT2の正答率が一番高くなっていた。したがって,恐怖顔と嫌悪顔では,後続に提示される顔刺激の処理における注意資源の利用に対して,時間的に異なる影響を与えることが示された。
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